ケアマネジャー(介護支援専門員) 過去問
令和6年度(第27回)
問29 (保健医療サービスの知識等 問4)

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問題

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験 令和6年度(第27回) 問29(保健医療サービスの知識等 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

リハビリテーションについて適切なものはどれか。3つ選べ。
  • 利用者の残存能力をできる限り活かす。
  • 急性期及び回復期に獲得された機能をできるだけ長く維持することも重要である。
  • 廃用による筋力低下や筋委縮の予防には、趣味や余暇活動への参加は効果がない。
  • 本人が苦痛を感じなければ、同じ姿勢で安静臥床を続けることが望ましい。
  • 変形性膝関節症は、歩行障害の原因となることがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

リハビリテーションとは単に身体機能の回復を指すのではなく、全人間的復権とも表現されます。(日本障害者リハビリテーション協会HPより)機能訓練だけではないことを押さえておきましょう。

選択肢1. 利用者の残存能力をできる限り活かす。

正しい

問題文の通りです。

選択肢2. 急性期及び回復期に獲得された機能をできるだけ長く維持することも重要である。

正しい

問題文の通りです。

選択肢3. 廃用による筋力低下や筋委縮の予防には、趣味や余暇活動への参加は効果がない。

誤り

冒頭で解説したように単なる身体機能回復、そのための機能訓練ではないということの具体的な表現です。趣味や余暇活動への参加には大きな意義があります。廃用性症候群の原因には意欲の低下や生活上の楽しみの減少がかかわっています。趣味や余暇活動への積極的な参加は廃用性症候群の予防効果が高いです。

選択肢4. 本人が苦痛を感じなければ、同じ姿勢で安静臥床を続けることが望ましい。

誤り

同じ姿勢の臥床は褥瘡の発生、拘縮、筋力低下など「動かさないことでますます動かなくなる」リスクが高いため、適切ではないです。

選択肢5. 変形性膝関節症は、歩行障害の原因となることがある。

正しい

変形性膝関節症は関節の変形による関節可動域の制限、歩行機能の低下を起こし、痛みを伴う場合にはさらに歩行に支障をきたすようになります。

参考になった数22

02

W H Oの定義によると、

リハビリテーションは、

医学的、社会的、教育的、職業的手段を

組み合わるなどして、訓練等を行い、

障害者の機能的能力を

可能な限り高めることといえます。

選択肢1. 利用者の残存能力をできる限り活かす。

リハビリテーションを通じ、

利用者の残存能力をできる限り活かすことは、

高齢者の自立した生活を

支援することとなりますので、

これは適切であると考えられます。

選択肢2. 急性期及び回復期に獲得された機能をできるだけ長く維持することも重要である。

急性期及び回復期に獲得された機能を

できるだけ長く維持するための

リハビリテーションは、

在宅で行われることが多く、

生活の質を高めることにもつながり、

重要であるといえますので、

これは適切であると考えられます。

選択肢3. 廃用による筋力低下や筋委縮の予防には、趣味や余暇活動への参加は効果がない。

趣味や余暇活動への参加は、

主体的な行動を促し、

廃用による筋力低下や

筋委縮の予防に効果的である

いわれています。

選択肢4. 本人が苦痛を感じなければ、同じ姿勢で安静臥床を続けることが望ましい。

褥瘡の発生や筋力低下などの

リスクが高まりますので、

本人が苦痛を感じない場合でも、

同じ姿勢で安静臥床を続けることは

避けたほうがよいと考えられます。

選択肢5. 変形性膝関節症は、歩行障害の原因となることがある。

変形性膝関節症は、

関節軟骨の老化などにより

膝関節が変形することで発症します。

 

痛みを伴い、

歩行障害の原因となることがありますので、

これは適切であると考えられます。

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03

リハビリテーションの基本的な考え方や目的、高齢者における機能維持や廃用症候群の予防の重要性などを問う設問です。

選択肢1. 利用者の残存能力をできる限り活かす。

適切です。

リハビリテーションの基本的な考え方の一つは、障害そのものの回復だけでなく、残存能力を最大限に活用して、より質の高い、自立した生活を送れるように支援することです。

選択肢2. 急性期及び回復期に獲得された機能をできるだけ長く維持することも重要である。

適切です。
急性期・回復期リハビリテーションで得られた心身機能を、在宅や施設での生活期(維持期)において低下させずに維持していくことは、利用者のQOL(生活の質)の維持に不可欠です。

選択肢3. 廃用による筋力低下や筋委縮の予防には、趣味や余暇活動への参加は効果がない。

適切ではありません。
趣味や余暇活動は、生活に楽しみや役割をもたらすだけでなく、心身を動かす機会となり、社会参加を促します。これらは廃用による筋力低下や筋委縮の予防に効果的と言えます。

選択肢4. 本人が苦痛を感じなければ、同じ姿勢で安静臥床を続けることが望ましい。

適切ではありません。
長時間の安静臥床は、たとえ苦痛がなくても、筋力低下、関節拘縮、褥瘡(床ずれ)などの廃用症候群を引き起こすリスクを高めます。
定期的な体位変換や早期離床が重要です。

選択肢5. 変形性膝関節症は、歩行障害の原因となることがある。

適切です。
変形性膝関節症は、加齢などにより膝の軟骨がすり減ることで痛みや可動域制限を引き起こす疾患です。
歩行が困難になるなど、歩行障害の原因となることがあります。
 

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